(独)宇宙航空研究開発機構は7月9日、セイル(帆)で宇宙空間を進む“宇宙ヨット”を目指し打ち上げた小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」が光子加速に成功したと発表した。
　光子加速は、太陽の光の圧力(太陽光圧)で物体が加速されること。「イカロス」は、超薄膜でできた一辺14m、面積約200㎡の正方形のソーラーセイル(太陽帆)で太陽光を受け、その太陽光圧を推進力にして燃料なしで宇宙空間をヨットのように進むことを目指して今年5月21日に打ち上げられた。
　発表によると、計測された太陽光圧による推力は、1.12mN(ミリニュートン)で、面積約200㎡のソーラーセイルに重さ0.1gの物体が乗ったのに相当する力を受けて加速していることが確認された。同機構は、「想定通りの値が得られた」といっている。

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