台風12号で生じた地すべりによる地震波を観測
:防災科学技術研究所

 (独)防災科学技術研究所は9月12日、台風12号による土砂災害発生地域で通常の地震とは異なる地震波が観測され、同台風で生じた深層崩壊と呼ばれる大規模な地すべりにより発生した地震波であることが分かったと発表した。
 同台風は、去る9月3日に四国の安芸市(高知)に上陸、日本各地に大きな被害をもたらした。特に紀伊半島は、記録的な大雨に見舞われ、防災研が運用する広帯域地震観測網(F-net)を構成する日本各地の観測点が同月4日午後4時22分頃、通常の地震とは異なる周期の長い地震波をキャッチ。解析の結果、その震源位置が同台風で大規模な地すべりを起こした奈良県十津川村付近であることが分かった。
 「この結果は、地震波の解析が地すべりの規模や発生時刻の推定に活用できる可能性を示している」と同研究所はいっている。

詳しくはこちら