(独)国立環境研究所は8月25日、東京電力(株)福島第1原子力発電所から大気中に放出された放射性物質の挙動に関するシミュレーション結果を発表した。
放射性物質が大気中でどのように拡散・沈着したかを「大気輸送沈着シミュレーション」という手法で推定したもので、放射性物質の影響は福島県以外に、宮城県や山形県、岩手県、関東1都6県、静岡県、山梨県、長野県、新潟県など広域に及んでいることが明らかになったという。
また、放出された放射性物質の内のヨウ素131の13%、セシウム137の22%が日本の陸地に沈着し、残りは海洋に沈着するか、モデル計算領域外に輸送される、とする解析結果が得られたとしている。
この研究成果は、アメリカ地球物理学連合が発行する「Geophysical Research Letters」誌の8月11日付け電子版に掲載された。
No.2011-34
2011年8月22日~2011年8月28日