(独)農業・食品産業技術総合研究機構の花き研究所は5月18日、人気の花「トルコギキョウ」の低コストな冬季生産マニュアルを作成し、ホームページで公開したと発表した。ホームページ・アドレスは、http://flower.naro.affrc.go.jp/
トルコギキョウは、北米大陸が原産で、名前はキキョウでもキキョウではないリンドウ科の植物。すらっと伸びた茎の先端に次々と咲く色とりどりの花は、豪華で気品があることから人気化、日本では生産額第5位の切り花になっている。
しかし、冬の流通量は、夏の3割以下と少なく、周年を通じての安定した生産体制が確立されていないのが実情。冬季は、開花遅延や開花障害が発生し易く計画生産が難しい上、栽培するハウス内の夜の温度を15~18℃にしなければならないため生産コストが高くなってしまうからだ。
新マニュアルは、ハウス内の昼間温度を30℃に上げ、夜間は反対に10℃に下げて栽培し、光合成を促進するというもので、重油消費量を約50%削減できるとしている。
マニュアルでは、切り花長70cm以上、2枝・2花・2蕾(つぼみ)以上を目標品質としているが、実証圃場での試験栽培では生産された切り花の50%以上がそれを上回っているという。
No.2011-20
2011年5月16日~2011年5月22日