屋根雪事故の発生条件を解明
:防災科学技術研究所

 (独)防災科学技術研究所は2月3日、屋根の雪下ろし中の転落事故や、屋根からの落雪事故など、屋根雪関連事故がどういう条件になると起こるのか、その発生条件を解明したと発表した。
 屋根雪による事故は、豪雪地域の冬の大きな社会問題。たとえば、気象庁命名の「平成18年豪雪」では、屋根雪に関連する事故によりその年全国で90人余りが亡くなった。「寒冬豪雪」と呼ばれるこの冬も、平成19年以降最多の死者を出している地域がすでにある。
 今回の成果は、同研究所雪氷防災研究センター新庄支所(山形・新庄市)内での屋根雪の自然滑落の観測と、山形県内の屋根雪関連事故が発生した日の気象条件の解析から導き出したもので、[1]気温がマイナス2℃以上になると屋根雪の滑落が起こる、[2]山形県内の屋根雪関連事故の解析から、最高気温マイナス3℃以上で事故が発生し、過去7日間の降雪量の合計が多いほど死傷者数が多くなる-ことが分かったとしている。
 この成果は、山形県が発表している「雪下ろし・落雪事故防止注意喚起情報」の基準にすでに反映されている。

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