新燃岳噴火口の航空写真を発表
:国土地理院

 国土交通省国土地理院は2月1日、同院が保有する測量用航空機「くにかぜⅢ」を使って撮影した霧島山・新燃岳噴火口の航空写真を発表した。
 「くにかぜⅢ」は、ターボプロップエンジン搭載の米国セスナ社製単発機。撮影したのは、2月1日で、4回目の爆発的噴火が発生した後の午後1時頃。搭載する合成開口レーダー(SAR)の観測画像を解析した結果、溶岩ドームのサイズは最大590m×560mで、火口全体を覆うような形状になっていることが判明した。
 また、得られた画像を「1万分の1火山基本図」の等高線と照らし合わせたところ、溶岩ドームの縁(ふち)は標高約1,300mで、火口縁の最も低い地点の標高(約1,355m)とは50~60mの標高差があることが分かった。
 同院は、得られた画像を火山噴火予知連絡会に、危険性の評価などの基礎資料として提出する予定という。

 

測量用航空機「くにかぜⅢ」から新燃岳の火口を西南西方向から撮影した画像(提供:国土地理院)