雪崩発生の様子撮影することに成功
:防災科学技術研究所

 (独)防災科学技術研究所は1月28日、雪崩が自然発生する様子をビデオカメラで撮影することに成功したと発表した。
 爆発などにより誘発された雪崩を撮影した例は多数あるが、自然発生する雪崩を撮影した例は日本では数例しかない。同研究所が捉えたのは、積もっている雪が地表面から滑り落ちる「全層雪崩」。場所は、全国有数の豪雪地で、美しい棚田が残っている村として知られる山形県北部の大蔵村の斜面で、1月21日のこと。
 雪崩には、今回のような全層雪崩と、積もった雪の表層部で発生する「表層雪崩」がある。全層雪崩は、融雪期など春先の気温が上昇した時に起き、厳寒期の発生はまれとされている。今回の全層雪崩は、その厳寒期に発生し、積雪深さは1.7m、気温はマイナス2.9℃だった。
 同研究所は、斜面上の積雪にできたクラックが次第に拡がり、支えとなっていた低木が倒れたことで支持力を失い一気に崩れ落ちたと見ている。

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