無人宇宙補給機「こうのとり」2号の打ち上げに成功
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月22日、国際宇宙ステーション(ISS)に機材を運ぶ無人宇宙補給機「こうのとり」2号(HTV2)を搭載したH-ⅡBロケット2号機を同機構種子島宇宙センター(鹿児島)から同日午後2時半過ぎに打ち上げ、「こうのとり」2号を約15分後に所定の初期軌道に乗せることに成功した、と発表した。
 HTVは、今年6月に退役する米国の「スペースシャトル」に替わって国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶために日本が開発した無人の宇宙補給機。全長10m、直径4.4mの円筒形で、最大約6tの資材を運べる。
 スペースシャトル代替機は、ロシアとESA(欧州宇宙機関)も持っているが、大型機材を運搬可能なのはHTVだけで、ISSの今後の運用にHTVが果たす役割は大きい。今回のHTV2は、今年5月からISSに長期滞在する予定のJAXAの古川聡宇宙飛行士が使う実験試料、種子島の水道水から精製した80kgの飲料水など合計約5.3tを積んでいる。
 HTV2は、ISSとドッキングの後、最長60日間結合を続け、運んで行った機材をISSに移し終えた後、ゴミなど廃棄物を積んでISSを離脱、最終的には地球の大気圏に再突入して燃え尽きる。
 H-ⅡBロケットは、JAXAと三菱重工業(株)が共同でH-ⅡAロケットを性能向上させた我が国最新の大型ロケット。H-ⅡAと同型のロケットエンジンを2基束ねるなどして、衛星打ち上げ能力を40%アップさせた。H-ⅡBロケットの打ち上げ成功は、2009年9月の1号機に続いて2回目。

詳しくはこちら

上昇するH-ⅡBロケット2号機(提供:宇宙航空研究開発機構)