国土の位置情報の地殻変動によるズレ補正へ:国土地理院

 国土交通省国土地理院は12月4日、より正確な日本の国土の位置情報を利用者に提供するため「セミ・ダイナミック補正」と呼ばれる地殻変動による歪みの影響を取り除く補正を平成22年1月から導入すると発表した。
 同院は、地殻変動を監視するシステムとして人工衛星を使う連続観測システム「GEONET」を構築、約20km間隔で全国に約1,200の観測点(電子基準点)を設け、その電子基準点の解析結果から日本全土の地殻変動を捉えている。
 しかし、日本は、複数のプレート(岩盤)の境界に位置し、それぞれのプレートが異なる方向に動いて複雑な地殻変動を起こしているため、測量の基準となる電子基準点もその影響を受け位置が常に変化しており、座標値が時間と共にズレるという問題を抱えている。
 その地殻変動による歪みの影響を補正するのがセミ・ダイナミック補正。同院では、この補正で、より高精度な位置情報(緯度、経度、標高)を利用者に提供できるようになるとしている。

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