(独)防災科学技術研究所は10月5日、1981年に「濃尾地震」を引き起こした断層の深部構造を解明するため、岐阜県から愛知県にかけて存在する濃尾断層帯で人工震源を利用した地下構造探査を実施すると発表した。
探査では、濃尾断層帯で「バイブロサイス車」と呼ばれる特殊車両を使って人工地震を発生させ、その振動を地下の基盤(岩盤)に当て、はね返ってきた反射波を地表に設置した多数の地震計で捉えて、地表に見える断層が地下にどのように伸びているか、地下深部の断層の状態がどうなっているか、を調べる。バイブロサイス車による発震は、10月6日から同28日まで行う予定。発震は、80~100地点で行い、その伝播状態を350~400地点に地震観測装置を設置して計測する
この探査により深さ10数kmまでの地下構造がイメージング(画像化)できるものと同研究所では見ている。
測定は、濃尾断層帯を横断する北側線と南側線で実施し、同時期に千葉大学が行う北美濃探査と連携して効率良く詳細な地下構造のイメージングを行いたいとしている。
No.2009-40
2009年10月5日~2009年10月11日