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スマホとスマートウォッチを同時に使うときの使い勝手が良くなる!:筑波大学

(2017年9月14日発表)

 筑波大学システム情報工学研究科博士前期課程2年 久保勇貴、システム情報系 志築文太郎准教授らの研究グループは、スマートフォン(スマホ)とスマートウォッチを同時に使うときの使い勝手が良くなることを目指し、AIを用いてユーザーがこれらを使用しているときの状況をつかむことにより、画面上での表示が最適になるシステムを開発した。

 日常生活において、今後ますますスマホを含む複数の端末を同時に使用し、これらを連動させて使用する場面が増えると予想される。特に、同じアプリを使用する際、画面上の表示方式や使える機能がバラバラでは使い勝手が良いとは言えず、ユーザーにとってストレスの多いものと言わざるを得ない。このようなことの解消を目指して、今回の新システムが開発された。

 スマホやスマートウォッチにはセンサーが内蔵されているが、これらを利用し、その時々のユーザーの状況認識を行った。その結果、24の状況に分類できることがわかった。このそれぞれの状況に対し適したモードに、端末のUI(ユーザー・インターフェイス)を自動的に変更することが可能となれば、ユーザーのストレスが軽減される。今回の研究によって、これを実現するシステムの開発に成功。いつでもストレスなく使えるアプリケーションの提供が可能となった。

 この研究成果はさらに、スマートグラス(眼鏡型端末)などのウェアラブル端末の使いやすさの向上にも貢献すると期待できる。

  本研究は,(国)科学技術振興機構(JST)が助成する戦略的創造研究推進事業ACT-I・研究課題名「超小型端末を利用したメタファーに基づく操作手法」(研究期間:平成28~30年度)によって実施されたものである。