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日本全国のウェブ地質図をリニューアル―5月10日からウェブサイト上で一般に公開:産業技術総合研究所

(2017年5月10日発表)

(基図は国土地理院の標準地図を使用)
20万分の1日本シームレス地質図の旧版(左)と今回公開した新版(右)の比較(三浦半島~房総半島の例)
画像:国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)提供

 (国)産業技術総合研究所は510日、日本全国の地質情報を継ぎ目なく(シームレス)表示する「20万分の1日本シームレス地質図」を完全リニューアルして510日からウェブサイト上で一般に公開したと発表した。

 地質図は、植生や土壌の下にある地層や岩石の種類・時代・分布を表した地図。その情報によって地盤の状態や活断層の位置をはじめ、石炭、天然ガス、温泉、地熱といった地下資源の有無、火山活動の歴史などが分かることから、資源の探査や土木・建築、防災など幅広い分野で使われている。

 産総研の地質調査総合センター(旧地質調査所)は、5万分の1100万分の1の地質図を作っており、2005年からはウェブサイト上で「20万分の1日本シームレス地質図」を公開して継ぎ目のない日本全土の地質図をパソコンやタブレット端末、スマートフォンでだれでも簡単に見ることができるようにしている。

 しかし、その20万分の1日本シームレス地質図は、1992年に刊行した「100万分の1日本地質図」の凡例(はんれい)を基にして作られているため、25年の経過で用いられている凡例が古くなっている。

 凡例は、地図の中で用いる記号についてそれが何を意味するかを解説した表のことで、地質図に情報を表現するための「言葉」。それが刷新されない限り最新の地質学的知識などを盛り込んだ地質図を作ることができない。

 そこで地質調査総合センターは、新しい知見に基づいて「20万分の1日本シームレス地質図」の凡例を全面的に刷新し日本全国のウェブ地質図を完全リニューアルした。凡例の数は、従来の386から2,400超へと大幅に増えた。

 産総研は「岩石の区分を全て見直すことで、より詳細な凡例による地質図を提供できるようになった」といっている。