光宇宙通信で成果あげた実験衛星「きらり」が運用終える:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構は9月24日、光宇宙通信の実験で多くの成果をあげてきた実験衛星「きらり」の運用を同日14時48分に終了したと発表した。
 同衛星の正式名称は、光衛星間通信実験衛星「きらり」(OICETS)。数万kmも離れた衛星と衛星の間でレーザー光を使った光通信の実験を行うため、2005年8月24日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、当初予定されていた1年という“寿命”を大幅に上回る4年以上にわたって運用されてきた。
 「きらり」の目的の一つは、高度約36,000kmの静止軌道を回る欧州宇宙機関(ESA)の先端型データ中継技術衛星「ARTEMIS」との通信実験だったが、打ち上げから約3ヵ月半後の2005年12月9日にその「ARTEMIS」との双方向光衛星間通信実験に成功。その後も最大で45,000km余りも離れた両衛星間で100回にわたって通信実験を行ってきた。
 「きらり」は、衛星間だけでなく地上局との間でも、2006年に世界初の低高度衛星と地上局間の光通信実験に成功、さらにドイツのドイツ航空宇宙センター(DLR)に設置された可搬型の地上局との間の光通信実験にも成功している。

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