(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月25日、国際宇宙ステーション(ISS)と共に地球周回軌道を回っている「HTV(宇宙ステーション補給機)技術実証機」から2台の船外実験装置を取り出し、日本時間の24日から25日にかけISSの日本実験棟「きぼう」に取り付けたと発表した。 「きぼう」の先端部には、10台の船外実験装置をセットできる船外実験プラットフォームがついていて、日米がそれぞれ5台ずつ設置して様々な宇宙実験を行うことにしている。 今回の2台の船外実験装置は、その第一陣。地球を取り巻くオゾン層の微量分子を全地球的規模で観測する超電導利用の「SMILES」、沿岸海域の撮影と大気圏・電離圏の計測を行う「HREP」の両装置で、9月18日にJAXAの種子島宇宙センター(鹿児島・種子島)から「H-ⅡB」ロケットで打ち上げたHTV技術実証機に搭載してISSまで運ばれ、ISSと「きぼう」の両ロボットアームを使って「きぼう」先端部の船外実験プラットフォームにセットされた。 「SMILES」は、世界初の超電導センサーを搭載したこれまでにない高感度な大気観測機で、地球環境診断への貢献が期待されている。 もう一つの「HREP」も地球の沿岸部を宇宙から撮影する技術の検証で注目されており、米国アラバマ州にあるNASA(米航空宇宙局)のペイロード運用統合センター(POIC)が今後の運用を担当する。 詳しくはこちら |  |
「きぼう」の船外実験プラットフォームへの船外実験装置取り付けの様子(提供:宇宙航空研究開発機構) |
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