月周回衛星「かぐや」の子衛星「おうな」運用終える:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月30日、月周回衛星「かぐや」と一緒に打ち上げた2個の子衛星の1つ「おうな」が6月29日午後9時8分(日本時間)をもって運用を終えたと発表した。
 月の起源と進化を解明する科学データの取得などを目指して打ち上げた「かぐや」は、6月11日約1年半にわたった観測を終えて月面に落下しており、もう1つの子衛星「おきな」もそれより4ヶ月前の2月12日に月の裏側に落下している。
 今回運用を終えた「おうな」の役割は、月の重力場の探査。月を周回しながら月の場所ごとの重力分布を測り、その結果からその場所がどのように形成されたかを明らかにしようというもので、「おうな」は「かぐや」の落下後も重力場の精度向上のためのデータ取得を続けていた。
 「おうな」による観測データは、11月1日から他のデータと併せてインターネットで公開する予定という。