日本実験棟「きぼう」を使って芸術活動:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5月1日、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」を使い4月30日に2つの芸術活動が行われたと発表した。
 同機構は、「きぼう」を科学の分野だけでなく、宇宙での芸術表現などを通じて驚きや感動を発見することを目的とする「文化・人文社会科学利用パイロットミッション」と名づけた利用を進めている。
 今回の芸術活動もその一環。1つは、お茶ノ水女子大学の石黒節子名誉教授がリーダーとなって行った「飛天プロジェクト」。中国・敦煌の壁画などに描かれている「飛天」をヒントに、宇宙の無重力の浮遊環境を生かして、ISSに長期滞在中の若田光一宇宙飛行士が「きぼう」内で「飛天」の姿・形をイメージした動きや姿勢を表現した。
 もう1つは、筑波大学・逢坂卓郎教授の光をモチーフにしたライトアート。LED(発光ダイオード)が点灯する回転体を動かすことにより3次元的な螺旋運動を光で造形化し、今まで見たことのない世界を作り出した。終了後、同教授は「コンピューターのシミュレーションだけでは不安でしたが、それが実際にシミュレーション通りに動いたので満足しています。若田さんに感謝します」とコメントした。

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