(独)農業・食品産業技術総合研究機構は4月28日、熊本製粉(株)と共同でこれまでの多収品種より約20%も玄米が多くとれる水稲の新品種「ミズホチカラ」を開発したと発表した。
国際的な穀物価格高騰の影響を受け、生産調整水田や耕作放棄水田を使っての米粉原料や飼料用の米の生産が期待されている。今回の水稲新品種は、そうしたニーズに応えるため開発したもので、1本の穂にたくさんの籾(もみ)を付け、多収品種として知られる「ニシホマレ」より玄米の収量が約20%多く、これまでの試作栽培試験で10アール(1アールは100m²)当たり最大1tの粗玄米が得られることが分かったという。
栽培適地は、関東以西の暖地や温暖地で、既に福岡県のJA全農ふくれんなどが飼料用米として今年度から作付けを計画している。
また、熊本製粉との共同研究で米粉としての適性が判明したことから、熊本県内でも米粉用としての生産が計画されている。
No.2009-17
2009年4月27日~2009年5月3日