(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月25日、つくば市(茨城)の同機構筑波宇宙センターで国際宇宙ステーション(ISS)の日本の実験棟「きぼう」に補給物資を運ぶ「HTV」を報道陣に公開した。 HTVは、無人でISSまで物資を運ぶ宇宙輸送機で、「H-II Transfer Vehicle」の略称。公開されたHTVは、「技術実証機」となるその第1号機で、全長約10m、直径同4.4m、重量同10.5t。開発中の新大型ロケット「H2B」に搭載して同機構の種子島宇宙センター(鹿児島)から打ち上げ、ISSに食糧や実験装置などの補給物資を最大で約6t送り届けることができる。補給を終えた後は、「きぼう」で不要になった実験機器や宇宙飛行士の衣類などを積み込み、ISSを離れて大気圏に再突入して消滅する。 公開した1号機は、全機能試験など最終チェックを行った後、種子島宇宙センターに移送し、2009年9月の打ち上げを目指す。 ISSへの物資輸送は、これまで米国の「スペースシャトル」とロシアの「プログレス」が担当してきたが、2010年にはシャトルが退役する見通しにある。JAXAでは、1号機の後、HTVを年間1~2機のペースで打ち上げることを計画している。 |  |
公開された「HTV」(提供:宇宙航空研究開発機構) |
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