インターネット衛星「きずな」使いEメールの伝送実験に成功
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月25日、超高速インターネット衛星「きずな」の基本実験の一つとして、クリスマスイブの24日、初のEメール伝送実験を行い成功したと発表した。
 この「きずな」を使ったEメールの伝送実験は、JAXAが一般から参加者を募集して行ったもので、募集に応じた79,240通のEメールが「宇宙から、メリークリスマス」と銘打って登録された宛先に「きずな」衛星経由で送信された。
 つくば市(茨城)のJAXAつくば宇宙センターのサーバーに一旦保存されていた参加者のメールは、同センター設置の小形地球局(アンテナ直径1m)から送信。「きずな」で中継された電波を送信局と同型のJAXAの別の地球局で受信、JAXAネットワークのサーバーから携帯電話会社やプロバイダーを介して宛先に送られた。メールには、クリスマスにちなんだ洒落た画像が付けられていた。
 「きずな」は、世界最高水準の高度情報ネットワ-ク形成を目指してJAXAと(独)情報通信研究機構が共同開発した静止衛星で、平成20年2月23日にJAXA種子島宇宙センター(鹿児島)から「H-IIA」ロケット14号機で打ち上げられた。この「きずな」は、インターネット、教育、医療、災害対策、ITS(高度道路交通システム)などの各分野の衛星利用を促進する宇宙インフラ「i-Space」の中で、大容量データ通信分野の技術実証を担う衛星と位置づけられている。

詳細はこちら