東海地震想定した高層建物の震動実験を公開:防災科学技術研究所

 (独)防災科学技術研究所は3月19日、同研究所兵庫耐震工学研究センター(兵庫・三木市)の実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)を使った高層建物の震動実験を公開した。
 大都市の高層建物は、未だ大きな地震に見舞われた経験がないものの、海溝型巨大地震では長周期の地震動が発生して設計想定を大きく上回る地震エネルギーを受ける可能性が指摘されている。
 この日の実験は、東海地震で想定される長周期地震動が首都圏の高層ビル・マンションに及ぼす影響を調べる目的で行われ、E-ディフェンスの震動台に高さ21mの試験体を建てて1980年より前に建てられた21階建て、高さ80mのビルの揺れを再現した。
 実験は、首都圏で想定される震度5強、周期3秒前後の震動を約160秒間にわたって加えるという条件で行われたが、建物の鉄骨には破損が生じなかったものの、2~4階の低層部のコンクリート床や間仕切り壁にひびが入った。

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