宇宙実験棟「きぼう」の一部を公開
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構は11月28日、茨城県つくば市の同機構筑波宇宙センターで、国際宇宙ステーションに取り付けられる日本の宇宙実験棟「きぼう」の船内保管室と、ロボットアームを報道陣に公開した。いずれも来年1月に、打ち上げ場のNASA(米航空宇宙局)ケネディ宇宙センター(フロリダ州)に船で輸送する。
 「きぼう」の中核である船内実験室は、既に2003年に米国へ輸送済み。この日公開された船内保管室は、「きぼう」を構成する5つの要素の1つで、実験装置や材料などを保管する円筒型容器。大きさは、外径4.4m、高さ4.2m、重さ4.2tで、船内実験室の上に取り付けられる。
 一方、ロボットアームは、宇宙空間にさらされた状態で実験を行う「船外実験プラットフォーム」での実験機器の取り付けや交換作業などに使う”人工の腕”。長さ約10mの親アームと長さ約2mの子アームから成り、親アームは重さ約7tまで扱える。
 「きぼう」は、日本初の有人宇宙施設で最大4人まで搭乗できる。2007年から2008年にかけて3回に分けてスペースシャトルで打ち上げ、国際宇宙ステーションに取り付けられる。船内保管室は、土井隆雄宇宙飛行士が乗り込む2007年末の1回目に打ち上げられる。船内実験室とロボットアームは、2008年始めの2回目、船外実験プラットフォームなど残りの部分は3回目に、それぞれ打ち上げられる計画となっている。

報道陣に公開された日本の宇宙実験棟「きぼう」の船内保管室