(国)産業技術総合研究所は11月1日、つくば市(茨城)の同研究所内に同日付けで「機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター」を設立すると発表した。
最近の機能性材料は、ナノ粒子を素材に練り込むなどの複合化により多数の相反する機能を一つの材料で実現するところまでいっていて、材料開発、合成プロセスの高度化・複雑化が一段と進んでいる。
このため、計算シミュレーションと人工知能関連技術を統合的に利用して高度化・複雑化する材料の研究開発期間を大幅に短縮しようという「マテリアルズ・インフォマティクス」と呼ばれる研究プロジェクトが米国をはじめ世界各国で立ち上がっている。
新研究センターは、そうした流れに対応しようと産総研が今年の5月に設立した「人工知能研究センター」と連携して材料開発研究のインフォマティクス(情報学)化を図ることを目指している。
具体的には、材料の機能を計算から直接的に評価するシミュレーション技術など「計算材料設計(コンピュテーショナルデザイン)」の研究に取り組む。