下水の新高度処理法「省エネ型水処理」の実証施設が稼働
:国土技術政策総合研究所(2015年2月16日発表)

 国土交通省の国土技術政策総合研究所は2月16日、同研究所が開発を進める下水の新しい高度処理法「省エネ型水処理」の実証施設が完成し、2月18日から稼働を開始すると発表した。

 下水の高度処理は、活性汚泥法で除去しきれない窒素やリンといった富栄養化の原因物質を取り除く処理のこと。「三次処理」とも呼ばれるが、広い用地と多くのエネルギーが必要などの理由から日本の下水処理場では4割程度にしか導入されておらず、普及率が9割前後に達しているドイツやオランダなどより大幅に遅れている。

 その課題に対応するため同研究所は、国交省から委託を受け平成26年度から既存の施設を活用する新しい省エネ型高度処理技術の開発に取り組んでおり、その実証施設が埼玉県の小山川(こやまがわ)水循環センター(本庄市)内に完成し、運転開始を迎えたもの。

 実証施設は、1日に3750tの下水を処理でき、同研究所は「既設の標準活性汚泥法と同等の滞留時間でコンパクトな高度処理が可能」と言っている。

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