装着型支援ロボットに世界初の「CEマーク」、欧州に出荷へ
:CYBERDYNE(2015年2月16日発表)

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世界初の「CEマーク」が表示ざれた装着型のロボットをつけ作業を支援(提供:CYBERDYNE(株))

 筑波大学発ベンチャー企業のCYBERDYNE(株)(サイバーダイン、茨城・つくば市)は2月16日、同社が市販する作業者向けの装着型ロボット(ロボットスーツ)が同日付けで「欧州機械指令」に適合し、EU(欧州連合)加盟国の安全基準を満たしている製品であることを示す「CEマーク」を同ロボットに付けることが可能になったと発表した。作業者向け装着型ロボットにCEマークが認められたのは、これが世界でも初めてという。

 同社は、筑波大学の山海嘉之教授(同大学サイバニクス研究センター長)が2004年6月に設立し、同教授が教授のまま代表取締役を務めている注目のハイテク・ベンチャー企業。

 欧州機械指令は、機械が満たすべき「必須健康安全要求事項」を定めたもので、それを満たしている製品にはCEマークを付けることが認められる。

 今回CEマークキングが認められたのは、同社が「HAL」の商品名で市販しているロボットスーツの中の一つで、重量物を持ったときに腰部にかかる負荷を軽くする「HAL作業支援用(腰タイプ)」と呼ばれる作業者の腰に装着する重さが2.9kgの軽量モデル。作業者の意思に従ったアシスト量で作業者の思う通りの動作をアシストしてくれるのが特徴で、同社はこの腰に装着するロボットスーツを日本と同様に少子高齢化に直面する欧州全域に販売していく計画。3月中にもドイツへの初出荷がある予定という。

 同社は「CEマーキングをきっかけに、欧州ひいてはグローバル市場における作業者向け装着型ロボット市場を開拓し、世界の重作業分野における労働安全衛生水準の向上に貢献していきたい」としている。

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