(独)農業・食品産業技術総合研究機構は4月8日、米の生産調整で大豆を作っている水田の地力(ちりょく)が低下している実態と、維持改善法をまとめたリーフレットを作成したと発表した。
米の生産調整で採られた対応策の一つが、ある年数水田で畑作物を栽培し、その後ある年数水稲作りに戻る、ということを繰り返す「田畑輪換(でんぱた・りんかん)」。
その田畑輪換で広く行われてきたのが大豆作りだが、近年、日本海側の東北地方で、その大豆の収量低下が続き、原因が地力低下にあるのではないかと心配されている。
今回のリーフレットは、秋田県南部で田畑輪換を続けている農家の水田の地力低下の実態を明らかにし、その調査結果から地力の維持改善方策をまとめたもの。
農水省の地力増進基本指針では、水田の土壌の窒素量(可給態窒素量)の目標値を乾土1kg当たり80~200mgとしている。リーフレットは、牛ふん堆肥を水田10a(アール、1aは100㎡)当たり2~3tまくことで大豆を連作しても地力増進基本指針の目標下限値の乾土1kg当たり80mgを維持できるとしている。
リーフレットは、同機構東北農業研究センターのホームペーッジからダウンロードできる。URLは、http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/pamphlet/tech-pamph/050518.html
No.2014-14
2014年4月7日~2014年4月13日