地震波形などの火山観測デー夕、ホームページで公開
:防災科学技術研究所/気象庁

 (独)防災科学技術研究所と気象庁は1月26目、両機関が近年整備してきた火山観測網によって得られた火山観測データを同日からホームページで公開したと発表した。
 公開したのは、地震波形、空振波形、傾斜計(防災科研のみ)の観測データで、気象庁関係47火山・149観測点、防災科研関係8火山・22観測点のデータ(内、8火山重複)。ユーザー登録すれば防災科研のホームページ(http://www.vnet.bosai.go.jp/)からデータをダウンロードでき、観測点の位置と観測点別の波形画像を得ることができる。
 気象庁は、全国110の活火山の内、火山噴火予知連絡会が中長期的な観点から監視・観測体制の充実が必要であるとした47火山を対象に、平成21年度から22年度にかけて地震計・傾斜計などの観測施設を整備した。
 一方、防災科研は、21年度に有珠山、岩手山、浅間山、阿蘇山、霧島山で新たな観測施設の整備に着手した。
 これらの観測施設では、深さ200mの観測井の底に孔井式地震傾斜観測装置、地表付近に広帯域地震計とGPS(全地球測位システム)をそれぞれ山頂火口からほぼ3~7kmの範囲内に設置、平成22年9月までに整備を終えた。
 火山噴火予知連の「火山観測体制等に関する検討会」は、平成22年2月に、関係機関の火山観測データの流通・共有を拡大することが火山の調査研究や防災にとって不可欠とする検討結果をまとめた。今回の公開は、それを受けたもので、火山研究者や防災関係者などのデータ共有を目的に質の高いデータを公開した。

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