太陽光発電の発電状況をパネル毎にモニターする技術を開発
:産業技術総合研究所

 (独)産業技術総合研究所は6月14日、太陽光発電システムの発電状況をパネルごとにモニターできる通信技術を開発したと発表した。
 出力などが低下した場合、不具合がどのパネルで生じたのかを特定できるため、修繕や維持管理がしやすくなる。電力線を通信にそのまま用い、新たに取り付ける通信装置も小型で安価なので、太陽光発電の普及に役立つという。
 各パネルの裏側に付いている端子箱に、電圧、電流、温度などをモニターして送信する小さな通信子機を取り付ける。データは、備え付けの直流電力線を介して通信親機に送信し、一括してモニターする仕組み。ノイズに強い通信方式などを開発し実現した。
 併せて、パネル全体で最大の電力を取り出すことができる「分散型MPPT」と呼ばれる技術も開発した。
 従来の発電システムは、複数枚のパネルからなるシステム全体の発電状況しかわからず、出力低下の原因解明やメンテナンスが難しかった。開発した新技術を組み込めば、太陽光発電システムを高効率に稼動でき、経済性の向上が期待できるという。

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