“宇宙ヨット”目指す「イカロス」順調に飛行、初期動作チェック終える
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5月24日、「H-ⅡA」ロケット17号機で同21日に同機構の種子島宇宙センター(鹿児島・種子島)から打ち上げた小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」の初期動作チェックが終了、実証実験に向け順調に飛行していると発表した。
 イカロスは、ソーラーセイル(太陽帆)と呼ぶ超薄膜製の四角い帆を広げ、太陽光の圧力で進む“宇宙ヨット”のようなユニークな宇宙船で、燃料無しで宇宙空間を進むことを実証するのが目的。
 ソーラーセイルのアイデアは、100年程前からあったが、帆の材料開発や宇宙で広げる展開などが難しく、実際に打ち上げられたのは今回が世界でも初めて。
 発表によると、今後数週間をかけて最初の実証実験であるソーラーセイルの展開、薄膜太陽電池による太陽光発電の確認を行う。その後、半年間にわたりソーラーセイルによる加速実験と軌道制御にチャレンジする予定。
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ソーラーセイルを広げ太陽光を受けて飛行する「イカロス」の想像図(提供:宇宙航空研究開発機構)