(独)農業・食品産業技術総合研究機構の畜産草地研究所は5月24日、食品の残さから高品質な豚用の飼料を生産する「豚用エコフィード設計プログラム」を開発、同研究所のホームページで公開したと発表した。
エコフィードは、エコロジカル(環境にやさしい)や、エコノミカル(節約する)の「エコ」と、飼料を意味する「フィード」を合体した造語。食品製造時の副産物や、加工屑、余剰食品、調理残さなどを一定程度原料にして製造した家畜用飼料をさす。
ただ、エコフィードには、原料の化学成分や栄養特性が不明で、その成分値も変動するという難点があって、これまでそれが普及の障害になっていた。
しかし、多様な食品残さであっても、食品の種類ごとに分別して成分分析を行い、その平均値により配合設計すれば適切な成分のエコフィードが生産できることがすでに示されている。
同研究所は、製造時副産物のような成分が単一のものや、多様な食品残さを類型化して分別を行うことで成分変動を一定以内に抑えたものを原料にして、高品質な肥育豚用のエコフィード生産が行える飼料設計プログラムを開発した。
同プログラムとその使用マニュアルは、同研究所のホームページから無料でダウンロードできる。アドレスは、http://nilgs.naro.affrc.go.jp/prog/ecofeed.html。
No.2010-20
2010年5月24日~2010年5月30日