女性宇宙飛行士・山崎直子さん、スペースシャトル「ディスカバリー」号で地球に無事帰還
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月20日、山崎直子宇宙飛行士(39歳)ら7人搭乗の米国のスペースシャトル「ディスカバリー」号が国際宇宙ステーション(ISS)への物資補給などの任務を終えて、日本時間の20日午後10時8分(以下、時間は全て日本時間)米国フロリダ州のNASA(米航空宇宙局)ケネディ宇宙センター(KSC)に着陸したと発表した。4月5日にKSCから打ち上げられてからの飛行時間は、15日2時間47分だった。
 着陸後、報道陣の前に姿を見せた山崎さんは、日本語で「日本の皆さん、応援してくださって本当に有難うございました。ミッションを無事達成して美しい地球に戻り、こうして自然を感じることができてとてもうれしく思います。お世話になった皆様に、本当に感謝申し上げます」と語った。
 山崎さんは、向井千秋さんに次ぐ日本女性2人目の宇宙飛行士で、宇宙飛行は今回が初。しかし、スペースシャトルは、残り3回の飛行後に今秋にも退役するので、山崎さんで7人、延べ12回の日本人宇宙飛行士のシャトル飛行は山崎さんが最後となる。山崎さんは、今回はミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者)として搭乗、ロードマスター(物資移動責任者)としてスペースシャトルとISS間の物資移送作業に当たった。
 山崎さんは、ISSに長期滞在中の野口聡一さん(45歳)らと協力、ISSとシャトルが4月7日から同17日まで結合している間に物資約7.6tをシャトルからISSに運び込み、不要になった資材など約3.4tをシャトルに移し、地球に持ち帰った。山崎さんは、この間、4月12日に野口さんと共に首相官邸の平野博文官房長官、前原誠司宇宙開発担当相らと衛星回線を通じて約20分交信、野口さんの笛に続いて山崎さんが持参した琴で「さくら さくら」の演奏を披露した。
 4月14日にはシャトルの7人とISSの6人がISSの日本実験棟「きぼう」に全員集合、合同の宇宙記者会見を行った。
 今回のシャトル飛行は、当初13日間の計画だったがシャトルのテレビ用アンテナ故障や着陸地のKSCの天候不良で2日間飛行を延長、地球帰還が4月20日となった。着陸後、家族専用宿泊施設に戻ってきた山崎さんを娘の優希ちゃん(7歳)と夫の大地さん(37歳)が花束とメッセージカードを持って出迎えた。

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山崎さんらを乗せてケネディ宇宙センターに着陸した「ディスカバリー」号(提供:NASA/宇宙航空研究開発機構)