地震時の地盤液状化を防ぐ新工法の模型実験を公開:国土技術政策総合研究所

 国土交通省の国土技術政策総合研究所は2月12日、つくば市(茨城)の(独)土木研究所にある大型実験装置を使って地震時の地盤の液状化現象を微細な空気の泡(マイクロバブル)で抑える模型実験を行い報道陣に公開した。
 地震時の地盤の液状化現象は、地下水位の高い砂地盤などで発生しやすい傾向があるが、土中に空気が含まれていると起きにくくなる。それは、地震の揺れによる砂の粒子と水の動きに対して空気がクッションの役割をはたし液状化するのを抑制するからだといわれている。
 同研究所は、「空気注入法」という土中にマイクロバブルを含んだ水(マイクロバブル水)を注入して液状化を抑える工法の開発を推進中で、今回の実験では砂質地盤の試験体(長さ150cm、幅30cm、高さ50cm)を世界最大級の「遠心載荷試験装置」上に載せ、阪神大震災相当の地震波を加えて同工法の効果を調べた。
 同研究所は、すでに2008年11月に実物大地盤模型を使った振動実験でこの空気注入法の有効性を確認済みで、「家屋の建てこんだ市街地の中でも比較的簡易に液状化対策を行うことが期待できる」と見て引き続き実用性の検証を続けることにしている。
詳しくはこちら