(独)産業技術総合研究所は2月12日、人間の目では判別ができない超微細なナノテクノロジー部品の精巧な拡大立体模型6点を製作したと発表した。 1ナノメートル(nm)は、10億分の1m。そのnmサイズの超微細構造を持つナノ材料は、サイズがあまりにも小さいため、その長さや形態、構造の理解は研究者を除くとまだ進んでいないのが実情。 にもかかわらず、理解の手立てとなる模型は、カーボンナノチューブなどごく一部の素材を除いてほとんどないのが実状で、早急に代表的な展示模型の製作が望まれていた。今回の立体模型は、その要望に応えようと作られたもので、同研究所は「ナノテクノロジーの仕組みや部品が良く分かり、ナノテクを身近にする模型」といっている。 今回作られたのは、[1]ナノ結晶のダイヤモンド薄膜、[2]粒径が制御された触媒ナノ粒子、[3]セラミックスナノ粒子、[4]メソポーラスカーボン、[5]蛍光を発するナノ粒子が細胞の中に取り込まれる様子、[6]ダイヤモンドを用いた電気化学的DNA(デオキシリボ核酸)センサー、の6点。 これらの立体模型は、電子顕微鏡などの先端装置によって得られた情報をもとに、それぞれ実物の数百万倍の大きさに作り上げたもので、使っている材料は金属、プラスチック、セラミックスなど。分かり易い彩色とリアル感、立体感を出す工夫がされている。 詳しくはこちら |  |
製作された6点のナノ材料模型の内の一つ、蛍光性ナノ粒子(提供:産業技術総合研究所) |
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