(独)農業・食品産業技術総合研究機構の野菜茶業研究所は8月4日、省力栽培が可能なメロンの新品種を開発したと発表した。 メロン栽培では、地面を這う数本の側枝(そくし)だけに実をつけさせ、その他の余分な側枝は切断して取り除いている。この作業は、側枝が長く伸びて茂るのを防ぎ、高品質のメロンを生産するのに不可欠だが、長時間、腰や膝を曲げた姿勢での作業を強いられるという問題を抱えている。 新品種は、休暇が取れるくらい省力的なメロン栽培ができるとして、その名もイタリア語で「休暇」を意味する「フェーリア」と命名したほどで、多くの側枝が長さ20cm未満で自然に伸長がストップしてしまう。このため、辛い側枝の切除作業が不要となり、整枝作業時間を5割程度短縮できるという。 また、「フェーリア」は、メシベだけの雌花をつける単性花で、メシベとオシベを持つ両性花のメロンより自然着果による余剰果の発生が少なく、余剰果を間引く摘果作業も少なくてすむ。 同研究所は、民間の種苗会社と利用許諾契約を結んで種子を販売するようにしたいとしている。
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新開発のメロン「フェーリア」(提供:野菜茶業研究所) |
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