(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月30日、同日開かれた宇宙開発委員会に金星探査機「あかつき」の金星周回軌道投入失敗の原因と、これからの対応策を報告したと発表した。 金星は、大きさや太陽との距離が地球に近く、「地球の兄弟星」といわれる。 「あかつき」は、その金星探査の先駆けとして2010年5月、H-IIAロケット17号機で打ち上げられ、同年12月7日、金星を回る軌道に入ろうとしたが失敗した。 しかし、「あかつき」は、約6年後に再び金星に接近する可能性があり、JAXAは金星周回軌道への再投入を目指し投入失敗の原因調査を進めていた。 その結果、燃料を燃やす酸化剤が逆流して燃料のヒドラジンと反応、硝酸アンモニウムの結晶が生成して配管の弁が詰まりエンジンの動作不良を招いたことが判明。再発防止の対応が可能だと見て報告書は、「あかつき」を金星周回軌道に再投入する計画としている。 具体的には、今年9月に「あかつき」搭載の軌道制御エンジンの噴射テストを行い、2015年11月の再投入を目指すとしている。 詳しくはこちら |  |
金星を回る探査機「あかつき」の想像図(提供:宇宙航空研究開発機構/池下章裕氏) |
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