(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月23日、2010年度に打ち上げる予定の金星探査機「PLANET-C」の名称を「あかつき」と命名したと発表した。 日の出直前の東の空が白み始める頃を「暁(あかつき)」といい、「明けの明星」と呼ばれる金星が美しく輝く時間。「PLANET-C」は、2010年の冬、金星周回軌道到着を目指していることからこの名を付けたという。 金星は、地球より内側の軌道で太陽のまわりを公転している惑星。その環境は、地球と大きく異なり、海はなく、大気は濃い二酸化炭素(CO2)からなり、気温は460ºCに達する。 金星探査機「あかつき」は、火星探査機「のぞみ」に続く日本の惑星探査計画で、金星の大気の謎を解明することを目的としている。「あかつき」は、金星表面からの高度が300km~6万kmまで変わる楕円軌道に投入することを目指しており、この高度の違いを利用して、金星全体の気象現象や地表面を広い範囲で調べる計画。これまで、確証をつかめなかった金星での雷の放電現象や、火山活動の有無などを調査することもミッションに含まれている。 詳しくはこちら |  |
金星を回る「あかつき」の想像図。池下章裕氏が描いた(提供:宇宙航空研究開発機構) |
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