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気候変動で全国のスキー場が大幅に減少―4℃の上昇で激変の恐れ:北海道大学/森林総合研究所

(2026年8月3日発表)

 北海道大学と(国)森林総合研究所の共同研究チームは8月3日、気候変動で日本全国のスキー場がどのくらい減るのか評価したところ、自然積雪だけを利用している現在のスキー場は気候変動に弱いことが判明、将来到来するのではと心配されている4℃の気温上昇で存続可能なスキー場は僅か全国で7か所に限られる、という厳しい予測結果が出た、と発表した。

 この研究成果は、8月1日に公開された日本雪氷学会誌「雪氷」にオンライン掲載された。

 地球温暖化は、CO₂やメタンなど大気中に含まれる温室効果ガスの濃度上昇などによって主に起こるが、世界中のそれらのガスの放出量増加は止まっていない。

 このため、温暖化は今後さらに進むと心配され、IPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)が2023年に発表した「第6次評価報告書」では、今世紀末の2100年の世界の平均気温は産業革命前より最大約5~5.7℃上昇すると予想している。

 日本でも国立環境研究所などが将来予測を行っており、今世紀末までの気温上昇を約1.4~4.5℃と見ている。

 近年、日本では、インバウンド観光の増加に伴いパウダースノーを求める外国人スキーヤーが増加していることも相まってスキーリゾートは新たな観光資源になっている。

 しかし、将来の気候変動に伴って生じる積雪の変化がスキー場営業にどのような影響を及ぼすのかを評価する研究は、これまで限定的にしか行われていなかった。

 今回の研究は、北大大学院メディア・コミュニケーション研究院及び観光学高等研究センターの吉沢直 講師と、森林総研の勝山 裕太 研究員が行ったもので、今後の気候変動がスキー場の運営に及ぼす影響を、気候変動の予測データに基づく積雪シミュレーションにより推定、予想される2℃上昇した場合(2030~2091年に相当)と、4℃上昇した場合(2050~2111年に相当)について、それぞれ全国349か所のスキー場を対象にして評価した。

 その結果、日本のスキー場は、温暖化が進むにつれて安定営業できるスキー場が急速に減り、天然積雪だけで安定して営業できるスキー場は2℃上昇すると349か所の内53か所に減り、4℃上昇ではそれが更に大きく減って全国で僅か7か所になってしまうとする厳しい予測結果が得られたという。

 このことから、今後日本のスキー観光は、気温上昇の影響を受け難い高緯度・高標高地域へと集約されていく可能性があると研究チームは見ている。