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瞬きの多い子どもは行動や思考などの切り替えの成績が良い―家庭や保育園で機能の発達を知る手がかりになる:筑波大学ほか

(2026年9月16日発表)

 筑波大学と京都大学の研究チームは、子どもの瞬き(まばたき)が多いほど行動や思考の切り替えの成績が良いとの結果を見つけ、9月16日に発表した。瞬きの計測によって幼児期の精神活動を知る手がかりが得られた。

 子どもの将来の人生にはどんな能力が必要になるか。ひと昔前は「知能」が重視されてきたが、近年は行動や思考、感情を制御する「実行機能」が注目されるようになった。

 実行機能は、将来の学業成績や社会性はもとより、成人期の収入や健康状態までも予測できるとの研究報告が出ている。幼児期に著しく発達すると見られているが個人差が大きい。

 成人の実行機能の場合は、前頭前野の働きとドーパミンなどの神経修飾物質の影響があると考えられている。ドーパミンはやる気や集中力、快感、達成感などの感情や行動を司る重要な物質だ。

 幼児でもドーパミンの働きに関わる遺伝子の個人差が前頭前野の活動と関連するとも見られている。

 だが幼い子どもの計測は難しく、脳機能の成熟を捉えるのは困難だった。

 研究チームは、誰もが意識せずに行っている「瞬き」に注目し、目の活動と精神活動の関連を解明した。

 瞬きは新生児では少なく(毎分0~5回程度)、乳児期から学歴期にかけては数倍に増える。しだいに成人の水準(20~30回程度)に近づいていく。これは子どもの実行機能が急速に発達する時期と重なる。

 保育園や幼稚園に通う、およそ3歳から6歳の幼児113人に協力してもらった。

 与えられた課題を子どもが解いている最中に、近赤外光を照射して神経活動を推定し、同時にビデオカメラで瞬きの回数を計測し、両者の関連を調べた。

 その結果、瞬きの回数が多い子どもほど、課題のルール切り替えの成績が良かった。瞬きは年齢を映すだけでなく、同じ年頃の子供達の間でも個人差があった。

 瞬きの多いと課題の遂行に重要な脳の「右背外前頭前野」の活動が高く、頭の切り替えの成績も良かった。瞬きが実行機能と神経基盤の発達をうかがい知る貴重な手掛かりになるものと見ている。 

 一方で、瞬きは意識して増やせば実行機能が高まるというものではない。今回の結果がどの程度一般化できるかは、同じ子供を追跡調査するなどした更なる継続的な検証が必要になるとしている。