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マイクロプラスチック ー「海の掃除屋」遺伝子に影響も:九州大学/理化学研究所

(2026年8月21日発表)

 九州大学と(国)理化学研究所は8月21日、新たな汚染物質として注目されているマイクロプラスチックが「海の掃除屋」として知られるフナムシの遺伝子や腸内環境にも変化を与えていることを突き止めたと発表した。マイクロプラスチックによる海洋生態系への影響を多面的に理解して、生態系を保全するための方策を検討する重要なヒントになると期待している。

 マイクロプラスチックは、廃棄されたプラスチック製品が自然環境に流れ出して分解され、5mm以下の細かい破片となったもの。西日本の海岸に生息するフナムシは発泡ポリスチレンを摂取してマイクロプラスチックとして糞中に排出するが、消化器系への影響は十分に分かっていなかった。

 そこで研究チームは、発泡ポリスチレンを与えたフナムシと絶食させたフナムシを比較、遺伝子の働きと腸内の微生物の様子を詳しく調べた。その結果、フナムシの平均生存日数は発泡ポリスチレンを与えた集団が27.8日だったのに対し、絶食させたフナムシの集団は31.6日だった。ただ、統計的に意味のある差はなかったという。

 さらに、マイクロプラスチックの摂取によってフナムシの消化管でどんな遺伝子が活発に働いているかを調べたところ、25の遺伝子のうち17遺伝子の働きが上昇、8遺伝子の働きが低下していた。上昇した遺伝子には異物を代謝、分解する酵素を作るものが含まれており、それらが協調して活性化している様子が見られたという。

 これらの結果から、研究チームは「発泡ポリスチレンを摂取したフナムシの腸では、異物を処理する一連の遺伝子の働きが活発になり、メタン生成に関わる古細菌やウイルスが現れることが分かった」、「今後はプラスチックを摂取した生物におけるメタン生成の有無を究明する必要がある」と話している。