ノンアル飲料1ケースの提供で飲酒量が減少―ノンアル飲料がアルコール飲料代替の役割果たす:筑波大学
(2026年1月19日発表)
筑波大学健幸ライフスタイル開発研究センターのチームは1月19日、ノンアルコール飲料を1ケース(350ml缶24本)を提供するだけで飲酒量を減らせる効果があることが確認されたと発表した。職場で健康増進に取り組む企業にとって低コストで導入しやすい減酒支援の新たな選択肢が示されたとしている。
ノンアル飲料の提供は飲酒量(アルコール飲料摂取量)を減らすのに有効な手段だと言われている。研究チームはこれまでに、アルコール依存症の患者などを除いた20歳以上の成人に、ノンアル飲料を1回あたり3ケース、計3回提供するという実験を行い、参加者の飲酒量の有意な減少を確認した。
今回は20歳以上の成人24人を対象にノンアル飲料1ケースを提供し、その減酒効果を調べた。
アルコール飲料の入手・飲酒は特に制限せず参加者の自由に任せた。ノンアル飲料提供3週間前から提供後6週間までの間、毎日、アルコール飲料とノンアル飲料の摂取量を記録した。
その結果、ノンアル飲料の消費量の増大とともに、飲酒量の減少が認められた。具体的には、アルコール飲料の摂取量(飲酒量)は、ノンアル飲料提供前には安定していたが、ノンアル飲料提供から2~4週間後には有意に減少した。
対照的に、ノンアル飲料の摂取量は、介入(ノンアル飲料提供)直後から有意に増加し、この傾向は5週目まで持続した。
アルコールとノンアルコールを合わせた総摂取量には変化がなかった。詳細に見ると、飲酒頻度自体は変わらず、アルコール飲料が減った分ノンアル飲料の摂取が増えたことが確認された。つまり、参加者はアルコール飲料とノンアル飲料を合わせた総摂取量を維持したまま、アルコールの一部をノンアルに置き換えたことが明らかになった。これは「置き換え」によって自然に飲酒量を減らせる行動変容を示しているという。
一方で、ノンアル飲料の消費量は徐々に減少し、それに伴い提供後5週目で有意な減酒効果は消失した。
今回の研究で、一度のノンアル飲料提供でも短期的には飲酒量を減少させられることが示されたとしている。ただ、長期的な減酒効果の持続には異なる対策が必要であることが明らかになったとしている。



