J-PARCで「K中間子」の生成を確認
:高エネルギー加速器研究機構/日本原子力研究開発機構

 (独)高エネルギー加速器研究機構と(独)日本原子力研究開発機構は4月13日、両者が共同で東海村(茨城)に建設したJ-PARC(大強度陽子加速器施設)の原子核・素粒子実験施設のビームラインで、中間子の1つ「K中間子」の生成を確認したと発表した。
 J-PARCは、光速近くまで加速した陽子(水素の原子核)ビームを金属のターゲット(標的)に衝突させ、パイ中間子、K中間子、反陽子などの多様な2次粒子ビームを作り出し、基礎科学研究から工学、ライフサイエンス、医療など広範な研究分野への利用を目指す世界でも最先端の加速器施設。
 今回、原子核・素粒子実験施設(ハドロン実験施設)のビームラインで確認されたK中間子の数は、すでに確認済みのパイ中間子のおよそ500分の1と少ないが、予想通りの値だったとしており、今後はすでに設置済みの高電圧でK中間子を濃縮する「静電セパレーター」と呼ばれる装置を使って、その比を10分の1から1程度にまでもっていく予定にしている。

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