高密度地形データの全国整備を完了:国土地理院

 国土交通省国土地理院は1月30日、地理空間情報の位置の基準となる「基盤地図情報」の内容を拡充し、2月1日から提供することになったと発表した。
 基盤地図情報は、平成19年8月に施行された「地理空間情報活用推進基本法」に基づく「地理空間情報の位置を定めるための基準」となる地図情報で、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)の共通白地図データとして、誰でも自由に使える。
 GISは、地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持つデータ(空間データ)を総合的に加工し、視覚的に表示して分析や判断を可能にする技術。同院では、平成19年度から基盤地図情報の整備に取り組んでおり、平成23年度までに完了することを目指している。
 これまで、全国の標高を記録した数値標高モデル(DEM:Digital Elevation Model)として50mメッシュ(標高)を提供していたが、このたびさらに高密度な数値標高モデルである10mメッシュ(標高)の全国整備が完了した。
 10mメッシュ(標高)は、同院発行の2万5千分の1地形図の等高線データを使い、地表を0.4秒(約10m)間隔で区切った方眼(メッシュ)の中心を算出した地形データのことで、四国地区だけは昨年10月1日から提供している。2月1日から基盤地図情報として四国地区以外の全国に向けてもデータの提供を開始した。
 また、都市計画区域については、より高精度な5mメッシュ(標高)を整備している。すでに東京・埼玉地区、大阪地区など全国21地区で提供しているが、新たに福島地区、濃尾平野地区、横浜・川崎地区、宮崎地区の整備が完了したので、2月1日から同時にデータの提供を開始した。
 同院では、基盤地図情報について、今後も整備を完了したものから順次提供を開始する予定。詳細は、国土地理院の基盤地図情報のウェブサイト (http://www.gsi.go.jp/kiban/etsuran.html)に。

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