(独)国立科学博物館は1月30日、同館の筑波実験植物園(茨城・つくば市)で世界最大のランとして知られる「エウロフィエラ・レンプレリアナ」の花が咲いたと発表した。
このランは、別名「マダガスカルの女王」と呼ばれ、アフリカのマダガスカル島東部の海岸から標高1,000mあたりまでの限られた地域にしか分布せず、19世紀の末にヨーロッパに持ち込まれて知られるようになった。
不思議なことに、タコノキ科の木の枝にしか着生しない変わった特徴があり、なぜそれ以外の木に着生しないのか未だ理由が分かっていない。
今回は、高さ3mに達する13本の花序(かじょ=花の集団)に200輪以上の花が咲いたもので、この種類のランの一株にこれだけ多くの花を着けた例はこれまで無く、「おそらく世界最大級の開花株になるでしょう」と同園では見ている。
この花は、同園の熱帯資源植物温室で2月末頃まで見学することができる。
問い合わせなどは、国立科学博物館筑波地区事務部(TEL 029-851-5159)へ。
No.2009-4
2009年1月26日~2009年2月1日