(独)国立科学博物館は8月6日、同博物館筑波実験植物園(茨城・つくば市)の野外に珍菌といわれる冬虫夏草の一種「クモタケ」が発生したと発表した。 冬虫夏草は、昆虫類から発生するキノコの仲間の総称。冬は虫の姿で過ごし、夏は草の姿になるとチベットでは古くから信じられ、それを直訳してこの名がついた。全世界で約600種が知られ、日本では約200種報告されているが、何れも見つけにくく、採取は限られている。 今回発生が見つかったクモタケは、クモの巣から発生する”こん棒”状のキノコで、大きさは約4cm。関東以西に分布することが分かっているが、野外ではなかなか見つけることができない。 同園では、「来園して観察スポットで珍菌・冬虫夏草を探す面白さを体験してほしい」といっており、8月下旬まで見ることができる。