外来の二枚貝「カワヒバリガイ」利根川上流まで侵入を確認
:農業環境技術研究所

 (独)農業環境技術研究所は8月8日、輸入したり、動物の餌に使うことなどが規制されている特定外来生物の「カワヒバリガイ」が利根川河口から約120km上流まで侵入していることを確認したと発表した。
 カワヒバリガイは、1990年代に西日本に侵入した中国原産の二枚貝。侵入地域では、水生昆虫など在来生物の生息が圧迫されたり、灌漑用水などの配管を詰まらせたりするなどの被害が生じている。
 こうしたことから同研究所は、2007年から利根川の河口から180kmまでの範囲とその周辺の河川・湖沼・水路を対象にカワヒバリガイの分布調査を行ってきた。その結果、利根川の河口から116kmの地点までと、周辺の小貝川や江戸川、手賀沼や牛久沼など数多くの地点で新たにカワヒバリガイの生息が見つかったという。
 利根川は、全長が300kmを越えるので、カワヒバリガイが侵入している地域は利根川水系の相当広い範囲にわたっていることが今回の調査結果から予想される。このため、同研究所では、引き続き利根川水系のより広い範囲を対象とした分布モニタリングを行い、併せて被害防止のための調査・研究を実施していくことにしている。

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