(独)土木研究所は6月2日、今年度新たに実施する2つの共同研究の共同研究者を募集すると発表した。
募集する共同研究のテーマは、「ダム貯水池の底質改善技術の開発」と「水環境における医薬品等の未規制化学物質の分析法と調査法の開発」。共同研究の期間は、共に平成22年度までの3年間。
一部のダムでは、溶存酸素濃度の低下で底にたまった堆積物からマンガンなどの金属類が溶出して水環境が悪化している。「ダム貯水池の底質改善技術の開発」は、ダムの底層の還元性を改善する技術を開発し、金属類の溶出を抑えてダムの水質改善、水利用障害の解消を図るのが目的。研究は、関東地方周辺のダム貯水池での実施を予定している。
近年、未規制の化学物質による環境汚染が社会問題になってきている。これらの化学物質は、低濃度でも生物への影響が懸念されるため、汚染状況の把握と共に人や生物への影響の把握が課題になっている。「水環境における医薬品等の未規制化学物質の分析法と調査法の開発」は、それに対応するために実施する。
募集締め切りは、6月30日。問い合わせは、同研究所企画部(TEL 029-879-6750)へ。
No.2008-22
2008年6月2日~2008年6月8日