「GX」ロケット開発は国主体で-民間の要望宇宙開発委に報告
:宇宙航空研究開発機構

 官民連携で進めてきた「GX」ロケットの開発について、(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月9日、民間側から「JAXAの役割の拡大」を要望されていることを宇宙開発委員会に報告した。「GX」ロケット開発でJAXAは、これまで2段目ロケット用のLNG(液化天然ガス)エンジンの開発だけ担当していたが、民間側は実証機全体の調整などもJAXAが行い、「GX」ロケット開発を国が主体的に行うよう求めている。
  「GX」ロケットは、重さ2t未満の中・小型衛星を「H-IIA」ロケットより安いコストで打ち上げることを狙った中型の2段式ロケット。1段目ロケットには米国製のエンジンを使い、2段目ロケットにはJAXAが開発するLNGエンジンを使う。2011年に実証機打ち上げの計画で2003年に開発が始ったが、LNGエンジンの開発が難航している。
 しかし、JAXAは、同日開かれた宇宙開発委員会に、2段目エンジンの問題はほぼ解決、「実機型エンジンの試作試験に入れる段階に達した」と報告した。
 宇宙開発委員会は、LNGエンジンの技術的課題の進捗状況についての再評価を今春にも行うことにしており、これを機に、今回の民間側の要望も踏まえて、「GX」ロケット開発でのJAXAの開発内容など、官民の役割分担を見直す。

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