インターネット衛星「きずな」来年2月15日に打ち上げ
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構は12月5日、超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」を来年2月15日に同機構の種子島宇宙センター(鹿児島)からH-IIAロケット14号機で打ち上げると発表した。同機構は、H-IIAロケットの打ち上げ業務を三菱重工業(株)に移管しており、今度が2回目の民間打ち上げとなる。衛星は、既に種子島宇宙センターに運ばれている。
 「きずな」は、政府IT戦略本部の「e-japan重点計画」に基き、世界最高水準の高度情報ネットワーク形成を目指して、同機構と情報通信研究機構が共同開発した。情報ネットワークの将来の高速・大容量化に向け、一般家庭でも直径45cm程度のパラボラアンテナで最大毎秒155メガ(メガは100万)ビットの受信と同1.5メガビットの送信の実験を、また企業などでは直径5m級のパラボラアンテナで最大毎秒1.2ギガ(ギガは10億)ビットの超高速双方向通信などの実証試験を行う。
 さらに、国内インターネット網の超高速化に合わせ、国際的なインターネットアクセスの超高速化、なかでも特にアジア・太平洋地域の諸国との超高速通信の実現も目的にしている。
 「きずな」は、縦3m、横2m、高さ8m、重さ約3t。太陽電池パドルを広げた幅は、約21mもある静止衛星で、静止点は東経143度。運用は5年の計画。
 「WINDS」は、「Wideband InterNetworking engineering test and Demonstration Satellite」の略。

詳しくはこちら

静止軌道を回る「きずな」の想像図(提供:宇宙航空研究開発機構)