雨にも塵にも耐えて働く人間型ロボットを開発
:川田工業/産業技術総合研究所/川崎重工業

 川田工業㈱、(独)産業技術総合研究所、川崎重工業㈱は6月21日、雨に耐え、塵にも負けずに働く人間型ロボット「HRP-3」を開発したと発表した。野外の建設現場や災害救助活動などでも働けるように関節部や電装部の防塵・防滴機能を実現、体内で生じる熱の排熱性に優れ、滑り易い路面でも歩ける。自律制御でバランスがとれ、遠隔操作でも動かせる。
 このロボット開発は、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が今年3月まで行った基盤技術研究促進事業「実環境で働く人間型ロボット基盤技術の研究開発」の一環として行なわれた。「HRP-3」ロボットは、身長160cm、バッテリーを含めて体重は68kg。身長・体重共人間とほぼ同じ。2002年生まれの先代「HRP-2」(154cm、58kg)より、チョッピリ大きくなった。
 ロボットの関節数(自由度)は「HRP-2」より12増えて42。より複雑な作業が出来るよう腕部は片腕7自由度、ハンドは片ハンド6自由度にした。指は、3本指。
 歩行機能を向上させるため、人間型ロボット歩行に最適な高出力・高効率アクチュエータを新たに開発、歩行できる時間を従来の2倍の2時間にした。「HRP-3」の外観デザインは、著名なアニメーションメカデザイナーの出渕裕氏が担当した。

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片手に工具を持った人間型ロボット「HRP-3」(提供:産業技術総合研究所)