奥行きの違うものを見る眼球運動に必要な大脳皮質の領域を特定
:産業技術総合研究所/京都大学/米国立衛生研究所

 (独)産業技術総合研究所は3月27日、奥行きの違うものを見る眼球運動に必要な大脳皮質の領域を初めて特定したと発表した。
 スポーツ選手が、動きのある視野からでも精確な「視覚情報」を得ていることや、正常な人の視野全体が突然、上下左右・前後に揺れてもすぐに良好な視野を保つのは、動きに合わせて眼球の動き(眼球の輻輳開放運動)を制御することで実現している。
 同研究所は、京都大学や米国国立衛生研究所(NIH)との共同研究で、この眼球の輻輳開放運動を精確に制御しているのは、大脳の後頭・頭頂連合野の一部である「大脳皮質MST野(Medical Superior Temporal Area)」 の働きであることを初めて明らかにした。
 この研究成果は、今後、スポーツ選手の動態視覚情報処理メカニズムの解明、脳機能障害患者の診断や機能改善に役立つものと期待されている。

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