(独)産業技術総合研究所と日本特殊陶業(株)は3月29日、大きさが角砂糖大の僅か1cm角という超小型の固体酸化物型燃料電池(SOFC)を共同開発したと発表した。 SOFCは、構成要素の全てをセラミック材料で作れることから安定性が高い反面、これまでは800~1000℃の高温下でないと動作しない難点があった。 新開発のSOFCは、超小型なだけでなく、常識を覆す600℃以下で動作する。東邦ガス(株)が水素を燃料にして行った性能試験では、550℃の運転温度で電流4.5Aの時、1cm3の体積から2Wを超える電力が得られた。この単位体積当たりの出力は、燃料電池として世界最高レベルという。 この超小型燃料電池は、積み重ねて集積化すれば数十W~数kWクラスまで出力を上げることが可能で、「自動車用補助電源、小型コージェネレーション(熱電併給)システム、ポータブル電源などへの利用が現実的になった」と産総研では言っている。 詳しくはこちら |  |
手の上に置いた角砂糖大のSOFC(提供:産業技術総合研究所) |
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